みなさん、こんちには☆
森野はにぃです。
2月突入しちゃいました!
早いですね~。
バレンタインデーも近いですし、
花粉も飛びまくり……。
2月は何かと慌ただしい気がします。
でも、これから少しずつ暖かくなるのがとっても待ち遠しいのです!
やっぱり、暖かいっていいですよね。
オシャレのし甲斐があるし、何だかウキウキしてしまいます☆
今月も楽しい1ヶ月にしていきましょうねー!
それでは、引き続き、「ワンダー」をお楽しみ下さいませ☆
ヒサシの周りにいる他の女と全て別れさせ、自分だけを見てもらいたい。そんな気持ちがアスカの心の片隅にはあった。
それはしたたかな独占欲だ。そして、別れさせ屋として、他の女と別れさせた後、そのしたたかな独占欲は更に強くなり、マキコとも別れさせたくなるだろう。
愛情と似て非なる独占欲はたちが悪い。アスカは映画を観ながらそう思った。
映画も中盤に差し掛かり、女同士の闘いが熾烈さを増していく。
実際にこういった闘いはあるのだろうけれど、現実には静かな闘いの方が多い。たとえば、別れさせ屋に依頼するとか、探偵に依頼するとかして、自分は直接手を下さないのだ。
直接手を下さないことにより、夫婦関係に表立った亀裂は入らない。気が付けば、夫は自分の元に戻って来て、再び穏やかな生活を何事もなかったように手に入れられる。
でも、それは結局、表向きには、というだけの話だ。波風を立てない解決は、大きく自分から色々なものを奪ったりしないけれど、心の奥底にどす黒い何かを置いて行く。
本能で浮気をするのだとしても、少しは申し訳なさそうにしてもらいたいのだ。本心でどう思っているかはこの際問わない。少なくとも、自分の目には後悔していたり、反省していたりしているように映るように振る舞ってほしいのだ。
けれど、映画の中の男にはそれがない。
フィクションだとわかっているけれど、アスカは沸々と沸きあがる怒りを抑えることが出来なかった。それはきっと、ヒサシの態度とその男の態度が重なっているからだろう。
よくよく考えると、ヒサシはとんでもない男だ。妻がいながら、レナという愛人を作り、本命の愛人以外にもたくさんの女と簡単に寝てしまう。
なのに、アスカはそんな男に想いを寄せてしまったのだ。愚かだ。自分を心底バカだと思った。
それでも、どこかでまだヒサシを求めてしまっている自分にアスカはうんざりしていた。
レナとヒサシを別れさせるのは、別れさせ屋の仕事としてだったけれど、どこかで自分の為でもあるような気さえしていた。