「少し、話し相手になってもらえないかな」
ヒサシの突然の申し出にアスカは心底驚いた。仕事中でさっきから忙しく、カウンター内を行ったり来たりしているバーの店員相手に、こんなことをさらっと言ってのけるのだ。どんなシチュエーションでもきっと物怖じしないで、女に声をかけられるのだろう。
「すみません。マスターに聞いてきますね」
アスカは新人らしく、そうヒサシに答えると、マスターに話し相手になっていても大丈夫かと訊いた。すると、意外にもマスターからはあっさりとOKがもらえて、彼女は拍子抜けしてしまった。
「お待たせしました。大丈夫です」
アスカはヒサシの元に戻って来るなり言った。
「良かった」
「もしかして、お約束の方が来られないんですか?」
アスカはさっきから時計を気にしていたヒサシに言った。
「鋭いね。その通りだよ」
「時計を気にされていたから……」
「格好悪いところを見られていたようだね」
「そんなことないですよ。待ち合わせの時間にやってこなければ、誰だって時間が気になるものです」
「フラれちゃったかな……」
ヒサシはそう言って、酒を煽った。
みなさん、こんにちは。
森野はにぃです。
本日、「ワンダー」37話が配信されました。
最近、寒い日が続いてますね……。
外に出ることがほとんどなく、引きこもっているので、
外は家の中異常に寒いんだろうな……と思うと、
余計に出る気になれません……。
OLをしていた頃は、どんなに寒くても
ちゃんと会社に行ってたんだなー、と思うと、
今の生活がとても怠惰に感じてしまいます(苦笑)
皆さんも風邪にはくれぐれも気を付けて下さいね!
次回38話もよろしくお願いします☆
こんにちは☆
Hayamiです。
本日、「サークル○サークル」37話が配信されました。
職業が全く違う女子5人で、2ヶ月に1回女子会をするようになって、
早3年が経ちました。
今年で4年目に突入するわけですが、話題にのぼるのは仕事と恋バナ。
やはりというか、好きになる男性のタイプって違うんですよね。
ヒサシがいいと思う女性もいれば、
シンゴがいいと思う女性もいると思います。
まだ出てきていない登場人物が、
きっと一番女子受けはいいんだろうなぁ……と思いつつも、
個人的にはヒサシが好きです(笑)
ムカつく! と言いながらも、振り回されてしまう男性に弱い傾向があります(笑)
さて、番外編「ドライフルーツ・シンキング~マンゴーな過去に~」はもう読んでい
ただけたでしょうか?
作家のシンゴの視点で語られるアスカとのなれ初めや、
シンゴが考えていることを物書きとして描いている、というお話です。
全10回となっておりますので、ぜひこちらも併せてご覧下さい☆
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次回、38話もよろしくお願い致します
マスターからヒサシが注文したドリンクを受け取ると、アスカはヒサシの元へと向かった。騒がしい店内の中で、ヒサシのいる空間だけ、やけに静かに感じた。この男の持つ不思議な雰囲気に、女はやられてしまうんだろうな、とアスカは思った。
「お待たせ致しました。ジントニックです」
アスカは時計を気にしているヒサシに言った。ヒサシはアスカがカウンター越しとは言え、目の前に来ていたことに気が付いていなかったようだ。慌てて、顔を上げて、「ありがとう」と微笑んだ。
「あのさ」
ヒサシはジントニックに一口、口をつけると、アスカの顔をじっと見た。店内が薄暗いからと言って、整った顔の男にじっと見つめられるのは、嫌だった。彼女は自分の造形が美しくないことを知っているからだ。思わず、目を反らしたい衝動に駆られながらもじっと耐えた。これは仕事なのだ。浮気調査の為にこのくらいのことが我慢出来なければ、別れさせ屋の所長なんて務まるわけがない。
「何でしょうか?」
声をかけてきたきり、黙っているヒサシにアスカは言った。少しでも早く、この緊張する状況から脱したかった。
みなさん、こんにちは。
森野はにぃです。
本日、「ワンダー」36話が配信されました。
私が知っている限り、BLは基本的に最初から恋愛対象が男性である場合が多いです。
今回、春という主人公は、男性は恋愛対象外である、
というスタートをしています。
でも、気になるのは男性で……。
そういう気持ちにどうやって、向き合っていくのか、
そういったところもちゃんと描いていきたいなぁ、と思っています。
次回37話もよろしくお願いします☆