プリモプリン、美味いです。
- 2012年04月11日
- 作家ブログ
白金のプリモスィーツで『プリモプリン』を購入。超うまぁ~い。
さすが的場コージを堕としめただけのことはあるなー。
洋菓子って原材料の段階ではほとんど一緒だと思うんですが、どこであれほどの差が出るんですかね。
同じネタでも作家さんによって、まったくシナリオの読み応えが違うのと一緒ですね。指紋や、声紋なみに、確固たるものが存在するんですよね━いつかは、その域に辿り着きたいもんじゃ。
~Tiny Chain~ 女性のための女性の小説集。
白金のプリモスィーツで『プリモプリン』を購入。超うまぁ~い。
さすが的場コージを堕としめただけのことはあるなー。
洋菓子って原材料の段階ではほとんど一緒だと思うんですが、どこであれほどの差が出るんですかね。
同じネタでも作家さんによって、まったくシナリオの読み応えが違うのと一緒ですね。指紋や、声紋なみに、確固たるものが存在するんですよね━いつかは、その域に辿り着きたいもんじゃ。
深夜2時、携帯電話が鳴った。
貴重な睡眠を妨げられ、俺は極めて不遜に応対した。
「……もしもし?」
槇村だった。いつもの穏やかな中にも冷徹さを感じさせる声音ではない。どこか怯えたような、不安で押し潰される寸前といった様子が伝わってくる。
「例の試飲会、今からやらない?」
「今から? 夜中の2時だぞ?」
「いや、悪い……。
でも、たった今、珍しい酒が手に入ってさ……」
嫌な予感はした。それでも評論家の件を知って以来、多少の隔たりを感じていた俺は、槇村の申し出が嬉しかったのだ。
行くと返答してからの身支度、外出は、思い掛けずに早かった。
「悪いな、遅くに……」
そう言って玄関のドアを開けた槇村の顔に、俺は思わず息を飲んだ。
「酷い顔だな、大丈夫か?」
暗い顔色と目の淀み、お洒落な槇村には珍しいボサボサの髪━やつれたと表現しても差し支えのないレベルだ。普段は様相のいい男だけに余計に目立った。
苦笑した槇村は、俺の顔を指差した。
「人の事は言えないな。
フラフラした足取りで今にも倒れそうに見えるよ」
それは意外な答えだった。
まったく気付いていなかったが、俺もこんな感じにやつれているのだろうか?
睡眠不足? アルコールの過剰摂取? 単位不足への不安? 槇村への嫉妬と焦燥? 様々な要素を羅列してみたが、目の前の槇村のやつれを形成するほどとは思えなかった。
他愛ない会話が進んでいく。最近の天気予報が当たらないとか、日に日に寒さが増しているとか、見知らぬ誰かとでも交わせるような内容の話ばかりが続いていた。傍から見ていれば、和気藹々としているように見えるが、そんな状況にあってもアスカは物足りなさを感じてしまう。もっとヒサシのパーソナル部分が知りたい、もっと自分のことを知ってもらいたい、と彼女は思わずにいられなかった。けれど、そんなことは口が裂けても言えない。それは仕事としてヒサシに接触しているからなのか、それともただ単にヒサシに恋するあまり嫌われるのが怖くて言い出せないのか、アスカにもよくわかってはいなかったが、明らかにそういった感情は恋をしたから持つものだということを彼女は自覚していた。そんな自分に嫌気がさしたけれど、アスカはどうすることも出来ずにいた。
そんな時だった。ヒサシから意外な言葉が飛んできた。
「そう言えば、ご結婚されているんですか?」
「えっ……」
アスカは一瞬言葉に詰まる。
「どう見えますか?」
咄嗟の判断にしては上出来な返しだ。まさか、ヒサシからそんな質問をされるなど微塵も思っていなかったアスカは、ヒサシの次の言葉にどう答えるべきか頭を悩ませていた。
大学から帰宅してポストを覗くと、衛星放送テレビの機関紙が投函されていた。
普段ならそのままゴミ箱に直行なのだが、表紙にコミカルなイラスト文字で描かれた“酒”の一字に引っかかり、ぱらぱらと捲ってみた。
記事を読み始めて直ぐ、俺は息を飲んだ。進新気鋭な酒の評論家として槇村が紹介されていたのだ。
しかも、CSとはいえ、テレビ出演の予定も掲載されている。
(槇村のヤツ……)
友人の誉れを讃えたい気持ちは微塵も無い。イケメンはいいよなぁとおどける余裕もない。
言い様のない怒りと寂しさ、敗北感で胸がいっぱいになり、俺は機関誌を丸めて地面に叩きつけた。
確かに肝胆相照らすという仲ではなかっただろうが、共通の趣味を持つ者として黙っていられた事に腹が立った。
そして、槇村の知識には俺が教えたものも少なからず存在するはずという自負が、その感情を延焼させていく。
俺は昂る気持ちに任せて、CSテレビのクレーム受付に電話をかけてしまった。
それが八当たりでしかない事は、憤懣の最中でも判断が出来ていた。それでも抑えきれなかったのは、このままでは自分だけが置いていかれるという恐怖にも似た寂しさのためだった。
(あるいは、試飲会で打ち負かせば……)
それで槇村が自らの未熟を悟って評論家を辞退する? 我ながら夢想の範疇と思わざるを得ない。
それでも俺は更に深く酒選びに没頭するのを抑える事が出来なかった。
睡眠時間は更に短くなった。
こんにちは☆
Hayamiです。
本日、「サークル○サークル」79話が配信されました。
早いものでもう4月なんですね!
桜もきっと見頃なのでしょうが、
原稿に追われる日々で外に出ておらず、
まだ桜を愛でておりません(笑)
今日は外出の予定があるので、しっかり桜を見てきたいと思います!
4月が終われば、待ちに待ったゴールデンウイークが始まりますね☆
次にブログを更新するのは23日なので、
楽しいゴールデンウイークの予定を書けたらいいなー、と思いながら、
もりもり仕事をしたいと思います。
現時点でゴールデンウイークの予定は真っ白!(笑)
仕事も一旦落ち着くので、いっぱい遊びたいと思います!!
さて、番外編「ドライフルーツ・シンキング~マンゴーな過去に~」はもう読んでい
ただけたでしょうか?
作家のシンゴの視点で語られるアスカとのなれ初めや、
シンゴが考えていることを物書きとして描いている、というお話です。
全10回となっておりますので、ぜひこちらも併せてご覧下さい☆
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次回、80話もよろしくお願い致します☆